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令和6年度 病院指標


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1.年齢階級別退院患者数

<定義>
・令和6年6月1日~令和7年5月31日の退院患者数を集計しています。
・該当患者数が10名未満の場合は「-」にて表記しています。
・年齢は入院日時の満年齢としています。
・10歳刻みの年齢階級別に集計しており、90歳以上を1つの階級として設定しています。

 
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 18 37 53 93 195 438 964 965 421

当院は、幅広い年齢層の患者さんに急性期医療を行っています。
60歳以上の患者さんが全体の80%以上を占めており、中でも70~80歳台の患者さんが最も多くなっていました。

2.診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

<定義>
・診療科別に患者数の多い疾患について、診断群分類コード別に示したものです。
・該当患者数が10名未満の場合は「-」にて表記しています。
・転院率については、転院患者数(退院先が他の病院・診療所への転院)/診療科ごとの全退院患者数としています。
・平均在院日数(自院):入院中の在院日数をDPCコード毎に集計し、その値を症例数で割った平均値です。
・平均在院日数(他院):厚生労働省より公表されている全国DPC対象病院の令和6年度における在院日数の平均値です。
・同一病名でも、重症度や治療内容によってDPCコードが異なって集計されます。


 

診療科名:外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 49 5.27 4.54 0.00% 72.90
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 42 6.90 7.05 0.00% 69.64
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 35 18.91 14.81 0.00% 76.54
060150xx99xxxx 虫垂炎 手術なし 22 9.41 8.00 0.00% 52.05
080010xxxx0xxx 膿皮症 手術・処置等1なし 20 18.10 12.98 0.00% 73.20

鼠径ヘルニアや胆嚢炎、大腸癌の手術治療が上位を占め、昨年度より増加傾向にあります。
最も多い鼡径ヘルニアは、患者さんの状態に合わせて、開腹だけでなく腹腔鏡による手術を行っています。
虫垂炎では、緊急手術以外にも抗生剤による保存的治療や、炎症を鎮めてから待機的に行うインターバル手術も行っています。

診療科名:人工透析内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
110280xx03x0xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 手術・処置等2なし 72 3.24 3.82 0.00% 70.85

主に腎不全患者さんの透析治療を行い、人工透析に必要なシャントの作成、シャントの合併症にも対応しています。
心不全や肺炎、脳卒中など他疾患を併発した場合、他科と連携して診療を行っています。

診療科名:脳神経外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
010060xx99x20x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等22あり 定義副傷病なし 71 16.20 16.94 22.54% 79.65
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし 58 3.66 4.67 0.00% 71.40
010060xx99x40x 脳梗塞 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 44 18.75 16.89 24.09% 78.23
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 25 9.84 9.83 8.00% 83.04
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 21 25.48 18.68 61.90% 68.57

脳梗塞の入院患者さんが最も多く、次いでめまいの患者さんが多くなっています。頭部外傷や頭蓋内損傷・出血患者さんも多く治療対応しています。
手術治療のほか、薬物治療やリハビリ治療を行い当院の治療が落ち着いた後は、患者さんの状態にあわせ自宅や施設、療養型病院、回復期病院などへ退院できるよう連携を行っています。

診療科名:整形外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 56 43.57 25.29 37.50% 84.00
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 27 38.70 19.16 3.70% 86.67
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 12 4.33 5.95 0.00% 74.75

大腿骨骨折に対する人工骨頭挿入術や観血的手術が最も多く、様々な部位の骨折に対応しています。
当院の治療が落ち着いた後は、自宅や施設、療養型病院、回復期病院などへ退院できるよう連携を行っています。

診療科名:消化器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 147 2.07 2.57 0.00% 72.22
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 82 10.99 8.88 2.44% 78.13
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 57 7.84 7.60 0.00% 71.96
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 31 6.29 5.55 6.45% 57.77
060190xx99x0xx 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし 30 6.73 8.51 0.00% 73.27

大腸ポリープ切除入院が多く、次いで胆管炎、結腸憩室炎の患者さんが上位を占めています。
低侵襲手術と呼ばれる身体の負担が少ない内視鏡手術を積極的に行っています。
消化器内科での治療後に外科的治療が必要となった場合は、外科医と連携をとり迅速な治療が可能です。

診療科名:循環器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 38 27.42 17.33 5.26% 86.16
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 32 3.00 3.07 0.00% 72.88
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 31 14.32 9.59 3.23% 83.55
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 18 4.33 4.18 0.00% 72.61
050030xx03000x 急性心筋梗塞(続発性合併症を含む。)、再発性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 12.12 11.37 0.00% 71.76

心不全に対する治療を積極的に取り組んでおり、治療数も多くなっています。
狭心症、慢性虚血性心疾患に対する心臓カテーテル検査も多く対応しており、病変が見つかった場合の治療にも対応しています。
次いで徐脈性不整脈に対するペースメーカー移植術や交換の患者さんが上位を占めています。
急性心筋梗塞の場合、緊急のカテーテル手術にも対応しています。

診療科名:呼吸器内科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均
年齢
患者用
パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 47 22.15 20.78 6.38% 84.23
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 34 17.03 16.40 5.88% 82.68
040110xxxx00xx 間質性肺炎 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 19 23.42 18.68 5.26% 77.00
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし 18 23.78 22.28 16.67% 80.00
040120xx99000x 慢性閉塞性肺疾患 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 17 14.00 12.95 5.88% 74.00

誤嚥性肺炎の患者さんが最も多く、次いで市中肺炎が上位を占めています。
間質性肺炎、肺膿瘍、慢性閉塞性肺疾患での治療も多く対応しています。

3.初発の5大癌のUICC病気分類別並びに再発患者数

<定義>
・5大がん(胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がん)について、令和6年度に入院治療を行った初発患者さんのUICC病期分類による延べ患者数および再発患者さんの延べ患者数を集計しています。
・延べ患者数とは、1人の患者さんが2回入院していれば患者数は「2」となります。
・該当患者数が10名未満の場合は「-」にて表記しています。
・初発とは、自施設でがんの診断・診断から初回治療・初回治療のみのいずれかを実施した場合をいいます。
・再発とは、自施設、他施設を問わずに初回治療が完了した後、自施設にて患者さんを診療した場合、治療がん寛解後に再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合をいいます。
・病期分類基準の1はUICC TNM分類に基づいたものです。2はがん取り扱い規約によるものです。
・版数とは、Stageの判定に使用するUICC病期分類の版数を表記しています。

 
初発 再発 病期分類
基準
版数
StageⅠ StageⅡ StageⅢ StageⅣ 不明
胃がん 21 11 2 8
大腸がん 17 38 42 10 17 2 8
乳がん 2 8
肺がん 17 31 2 8
肝がん 17 2 8

初発の患者数としては大腸がんが最も多く、次いで胃がん、肺がんと続いています。
再発の患者数は肺がんが最も多く、大腸がん、肝がんと続いています。
手術、抗がん剤(分子標的薬)など、患者さんが適切な治療を受けられるよう内科と外科で連携しています。
放射線治療が必要な場合には他院と連携をとっています。

4.成人市中肺炎の重症度別患者数等

<定義>
・成人(18歳以上)の肺炎患者さんについて、重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。
・該当患者数が10名未満の場合は「-」にて表記しています。
・市中肺炎とは、普段の社会生活を送っている中で罹患した肺炎のことをいい、入院中の発症は含まれません。
・最も医療資源を投入した傷病名と入院の原因となった傷病名のICD-10コードがJ13~J18である患者さんが対象です。
・重症度はA-DROPスコアによって、年齢、脱水状態、呼吸状態、意識状態、収縮期血圧の5項目を点数化して評価しています。


 
A-DROPの内容(5点満点で、1項目該当する毎に1点)
年齢:男性70歳以上、女性75歳以上
脱水状態:BUN 21mg/dL以上または脱水あり
呼吸状態:SpO2<=90%(PaO2 60Torr以下)
意識状態:意識障害あり
収縮期血圧:収縮期血圧90mmHg以下
 
患者数 平均在院日数 平均年齢
軽症
中等症 58 21.91 78.33
重症 18 22.33 86.00
超重症

中等症~重症が多く、70歳以上の患者さんの割合が高くなっています。
重症例では平均年齢が80歳以上となっています。
患者さんの症状に合わせて適切な治療を行っています。

5.脳梗塞の患者数等

<定義>
・最も医療資源を投入した傷病名のICD-10コードが「脳梗塞I63$」の患者さんを対象とし、患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を発症日から「3日以内」「その他」に分けて集計しています。
・転院率については、転院患者数(退院先が他の病院・診療所への転院)/脳梗塞I63$の退院患者数としています。

 
ICD10 傷病名 発症日
から
患者数 平均在院
日数
平均年齢 転院率
I63$ 脳梗塞 3日以内 163 22.10 79.52 36.41%
その他 21 11.76 75.90 1.09%

当院では急性期治療を行っています。特に3日以内に発症した急性期脳梗塞の患者さんが多いです。薬物療法やカテーテル治療を行っており、入院早期からリハビリテーションを実施しています。
急性期治療を終えて、継続的なリハビリテーションが必要な場合は、速やかにリハビリテーション病院への転院ができるよう転院調整を行っています。
また、地域包括ケア病棟へ移動してリハビリテーションを継続しながら自宅退院に向けての準備を進める対応も行っています。

6.診療科別主要手術別患者数等(診療科別上位5位まで)

<定義>
・症例数の多い手術件数を各診療科別に集計しています。項目はKコードに対する患者数、平均術前日数、平均術後日数、転院率、平均年齢、患者用パスの有無を掲載しています。
・10件未満の手術を表記してはいけない規則のため「-」としています。
・手術術式の点数表コード(Kコード)による集計とし、輸血や創傷処理などの軽微な手術、加算等は除外としています。
・転院率については、転院患者数(退院先が他の病院・診療所への転院)/各手術における退院患者数としています。


 

診療科名:外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 55 1.47 5.64 0.00% 67.38
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 32 1.03 3.19 0.00% 71.19
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 28 0.00 4.07 0.00% 71.32
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 27 2.81 21.26 3.70% 76.48
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 19 0.58 3.79 0.00% 45.16

胆嚢炎、胆嚢結石症に対し、腹腔鏡を使用した胆嚢摘出術が最も多く行われています。腹腔鏡手術が上位ではありますが、開腹手術も対応しています。

診療科名:人工透析内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 65 10.72 20.66 3.08% 71.12
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 16 10.44 35.31 18.75% 70.31
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 1の実施後3月以内に実施する場合 14 0.00 1.79 0.00% 73.79

人工透析を行う際に使用するシャントの狭窄や閉塞に対して行う経皮的シャント拡張術・血栓除去術が最も多く行われています。
人工透析を行う際に使用するシャントの作成も対応しています。

診療科名:脳神経外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 25 0.28 11.32 8.00% 84.52
K178-4 経皮的脳血栓回収術 16 0.13 25.69 75.00% 82.63

高齢者の転倒などによる頭部打撲後の慢性硬膜下血腫に対する手術が最も多く行われています。次いで脳梗塞に対する経皮的脳血栓回収術が上位を占めています。

診療科名:整形外科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 31 5.58 26.45 38.71% 83.10
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 27 5.70 41.85 25.93% 85.26
K0732 関節内骨折観血的手術 胸鎖、手、足 22 1.00 10.82 4.55% 70.73
K0731 関節内骨折観血的手術 肩、股、膝、肘 12 4.83 32.08 16.67% 77.92

大腿骨骨折に対する手術が最も多く行われています。次いで足関節や股関節の骨折に対する手術が多く行われています。

診療科名:消化器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm未満 147 0.30 1.08 0.00% 72.11
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 68 0.57 12.00 4.41% 81.59
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 55 1.22 9.31 5.45% 77.07
K654 内視鏡的消化管止血術 18 0.44 8.22 0.00% 78.72
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 15 0.00 5.53 0.00% 75.07

大腸ポリープに対する内視鏡手術が最も多く、主に1泊2日の入院治療を行っています。次いで、胆管の狭窄や総胆管結石症に対するステント留置術や乳頭切開術が多く行われています。
早期の胃癌に対し、身体の負担が少ない内視鏡手術も行っています。

診療科名:循環器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 25 2.44 13.20 4.00% 81.20
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 15 2.13 2.00 0.00% 70.60
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 12 3.67 5.42 0.00% 75.50

不整脈に対するペースメーカー移植術が最も多く行われています。次いで狭心症、心筋梗塞に対するカテーテル治療が多く行われています。 下肢の静脈血栓症に対するカテーテル治療も行っています。

診療科名:呼吸器内科

Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用
パス
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 13 0.46 16.54 0.00% 72.31

悪性腫瘍に対して化学療法を行う際に使用する植込型カテーテル設置術が最も多く行われています。

7.その他(播種性血管内凝固、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発
  生率)

<定義>
・最も医療資源を投入した傷病名が入院の原因となった傷病名と同一の場合と異なる場合で症例数、発生率を集計しています。
・該当患者数が10名未満の場合は「-」にて表記しています。
・発生率については、それぞれの症例数/全退院患者数としています。


 
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固 同一
異なる
180010 敗血症 同一
異なる 14 0.44%
180035 その他の真菌症 同一
異なる
180040 手術・処置の合併症 同一
異なる

播種性血管内凝固(症候群)は、基礎疾患が悪化して全身の血管に血栓が無数に生じる病態です。細い血管が詰まり、血流が妨げられて酸素や栄養が組織に届かなくなり多臓器不全を起こし、生命に重大な危険をもたらします。
敗血症とは、感染症を起こしている部位から全身・血液内に細菌感染が拡大し、重篤な全身症状を引き起こす疾患です。
真菌症とは、真菌類(カビ)によって引き起こされる疾患で、感染症によって体の免疫力が低下することによりかかりやすくなる疾患です。
手術・処置の合併症の内訳は、主に術後や処置後の出血、総部の感染などが挙げられます。合併症はどのような術式、どのような患者さんでも一定の確率で起こり得るものであり、医療ミスとは異なります。合併症を生じた際には適切な治療を行っています。

医療の質指標

1.リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率

<定義>
令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が
実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の
手術を施行した患者の
肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
303 268 88.45%

<解説>
・リスクレベルが「中」以上の手術は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2017年改訂版)」(日本循環器学会等)に準じたリストに該当する退院患者数を抽出しています。
・肺血栓塞栓症の予防対策とは、弾性ストッキングまたは間歇的空気圧迫装置を用いて予防対策を講じた退院患者数。または抗凝固薬剤を服用し予防対策を講じた退院患者数となります。


2.血液培養2セット実施率

<定義>
令和6年6月1日から令和7年5月31日に入院または外来で血液培養検査が行われた患者を対象とする。

血液培養オーダー日数(分母) 分母のうち、血液培養オーダーが
1日に2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
663 607 91.55%

<解説>
・血液培養検査とは、血液の中に細菌、真菌が入り込んでいないかを検査するものです。
・確実に病原菌を検出するために、血液培養は2セット以上行うことが診療ガイドラインで推奨されています。


3.広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率

<定義>
令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

広域スペクトルの抗菌薬が処方された
退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に
細菌培養同定検査が実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
394 329 83.50%

<解説>
・抗菌薬には幅広い細菌に効果のある広域スペクトル抗菌薬というものがあります。
・広域スペクトル抗菌薬を使用し続けると、抗菌薬に耐性をもつ病原菌が増えやすくなります。そのため、使用時に細菌培養検査を行い、早めに病原菌を特定する必要があります。
・広域スペクトル抗菌薬を開始する前に、細菌培養検査を実施されたかを調べることで、抗菌薬が適正に使用されているかを評価しています。


4.転倒・転落発生率

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

退院患者の在院日数合計(分母) 退院患者の転倒・転落回数合計(分子) 転倒・転落発生率
48683 206 4.23%

<解説>
・入院期間中に転倒・転落した患者さんの割合を示しています。
・入院中の患者さんの転倒は少なくありません。原因としては疾患や治療・手術に伴う身体的なものから、入院による環境変化によるものなどさまざまです。
・当院では入院時から定期的または病状変化時に、転倒・転落発生のリスクアセスメントを行い、予防対策を実施するなどの取り組みを行っています。


5.転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

退院患者の在院日数合計(分母) 3b以上の転倒転落回数合計(分子) 転倒転落によるインシデント影響度分類
レベル3b以上の発生率
48683 4 0.08%

<解説>
・入院期間中、転倒・転落によって患者さんに傷害が発生した割合を示しています。
・入院中の患者さんの転倒・転落は少なくありません。原因としては疾患や治療・手術に伴う身体的なものから、入院による環境変化によるものなどさまざまです。
・転倒・転落による傷害事例の件数は少なくても、それよりも多く発生している傷害に至らなかった事例もあわせて報告して発生件数を追跡するとともに、それらの事例を分析することで、より転倒・転落要因を特定しやすくなります。こうした事例分析から導かれた予防策を実施して転倒・転落リスクを低減していく取り組みが転倒・転落による傷害予防につながります。


6.手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

全身麻酔手術で、予防的抗菌薬投与が
実施された手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前1時間以内に
予防的抗菌薬が投与開始された
手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与
431 429 99.54%

<解説>
・手術を行う際に、手術部位感染を予防するために手術開始前に予防的に抗菌薬投与がガイドラインで推奨されています。


7.d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)
同一日に入退院した患者、入院時既に褥瘡保有されている患者は集計対象外とする。

退院患者の在院日数合計(分母) 褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡)の
発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
47225 35 0.07%

<解説>
・入院患者における新規褥瘡の発生割合を示しています。
・褥瘡は発生することで患者さんのQOLの低下をきたします。また、感染の合併等により治癒が長期に及ぶことで入院日数の長期化や医療費の増大にもつながります。
・当院では、皮膚・排泄ケア認定看護師をはじめとする多職種で構成される褥瘡対策チームが、病棟ラウンドや発生要因の分析と対策についてカンファレンスを開催するなどの活動を行い、褥瘡発生予防に努めています。


8.65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)

65歳以上の退院患者数(分母) 分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
2489 1547 62.15%

<解説>
・当院では、医師が特別な栄養管理を必要とした場合、担当診療科の管理栄養士がベッドサイドへ訪問し栄養スクリーニング、GLIM基準による低栄養診断を 実施し栄養管理計画書を作成しています。
・早期に低栄養リスクを評価し、適切な介入をすることで在院日数の短縮、予防改善につながります。


9.身体拘束の実施率

<定義>
令和6年6月1日以降に入院し、令和6年6月1日から令和7年5月31日までの退院患者であり、一般病棟に1回以上入院した患者を集計対象とする。
(入院後24時間以内に死亡した患者、生後1週間以内に死亡した新生児、臓器移植は集計対象外)
同一実に複数回の身体的拘束及び解除が繰り返されても1日とする。

退院患者の在院日数合計(分母) 分母のうち、身体的拘束日数の合計(分子) 身体的拘束の実施率
48683 4084 8.39%

<解説>
・身体拘束とは「衣類または綿入り帯等を使用して、一時的に患者さんの身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限」を言います。
・身体拘束は、制限の程度が強く、二次的な身体障害が生じる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでのやむを得ない処置として行われる制限であり、できる限り早期にほかの方法に切り替えるよう努めなければなりません。
・当院では認知症ケアチームが中心となり、身体拘束低減の活動を実施し、不要な身体拘束の減少につながっています。


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